戦国逸話に学ぶ自分や人の動かし方

戦国時代を生きた武将がどうやって自分や人を動かしたか?戦国逸話から読み解き私たちの仕事や人間関係に生かすヒントを探ります。

乱世の梟雄の心配り

こんにちは、両兵衛です。


職場で同僚がこらから上司に
何か報告しようとしているとします。


でもあなたは
今朝から上司はの機嫌が
悪いことを知っている。
しかもその理由も。


そんなとき同僚に
何か声をかけたりしますか。


今回ご紹介するのは
松永久秀という人物の逸話です。


久秀がどんな人物かは後ほど…。


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織田信長が越前(福井県)の
朝倉氏を攻めたときのこと。


信長の妹婿である
北近江(滋賀県)の浅井長政が裏切り
挟み撃ちにされそうな危機に陥ります。


殿(しんがり)を
羽柴秀吉や明智光秀に任せ
わずかな供回りとともに
京へ逃げ帰ることにしました。


その途中、朽木谷(くつきだに)に
さしかかった時、
その地を治めていた朽木元綱が
甲冑に身を固め手勢を率いて
信長を迎えました。


その様子を見た信長の供の一人、
松永久秀が元綱のところへ行き


「信長公をお討ち申すのか」


と言うので元綱は驚いて


「とんでもない。
 警護のためにお迎えに参ったのです」


と答えました。
久秀は、首を振って言いました。


「いや、それなら甲冑を脱いで迎えられよ」


すると元綱も、はたと気づいて
甲冑を脱ぎ、兵を遠ざけて
信長を迎えました。


信長は大いに喜び
元綱を案内役として
無事に京へたどり着きました。

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この場面、信長は信頼する
義弟・長政に裏切られた直後です。


次は誰に裏切られるかと
疑心暗鬼になっていたとしても
不思議はありません。


そんなとき甲冑で身を固め
兵を引き連れて迎えに行こうものなら
元綱が疑われることになりますね。


そうならないための
久秀の心配りなのでしょう。


実は、松永久秀は裏切りや
謀略でのし上がった
戦国時代を代表する
乱世の梟雄といえる人物です。


信長が久秀のことをこんな
三つの悪事を行った人物と
紹介したとする逸話もあります。


一つは将軍足利義輝を討ったこと。
一つは主家である三好家を乗っ取ったこと。
一つは東大寺の大仏殿を焼いたこと。


しかし、そうやって乱世を
生き抜いてきた久秀だからこそ
相手の心理状態を推し量って
細心の注意を払うように
なっていたのでしょう。


乱世の梟雄からでも
学べることはありそうですね。

 

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